二つのdBmパワ-計

229みなさん、こんにちは。
連休は、いかがお過ごしでしょうか。
私は、例年どうりお店を営業しています。hi

ここの所、パワ-計がらみで、AD8307と言うICを使う気概がありました。
このICは、2003年に、dBmパワ-計「PO-10」を製作した時に使用しています。PO-10のソフトは、JA1PHJ/中村さんが手がけたものです。
その後、2010年に、ハンディ-型の「PO-10jr」を製作しました。
そうして現在愛用しているのは、「RF-Mate」です。

ふとPO-10jrのソフトを、書き直してみようと思い立ち、書き直してみました。
書き直した内容は、
1)当時は、浮動小数点型変数の使い方が良く分からず、小数点なしに
  なるように倍数にして計算していました。
  それを、浮動小数点のまま計算するように変更しました。
  計算結果は、理論的には違いませんが、小数点以下分だけ、異なりまし
  た。
2)LCDへの表示に際して、表示形式を変更するにあたり、A/D値をもとに
  フラグを立てて処理していましたが、フラグは無くても表示形式を変更でき
  るため、そのように書き直しました。

このソフト書き直しがうまくいったのに気を良くして、LCDへの接続を
I2Cにしたものを製作してみました。
こちらは、AD8307にフラットパッケ-ジの物を、使用したのでかなり小型に
できました。
それぞれ、測定範囲は、-50dBm~+17dBmまでです。

写真で、大きなほうが2010年製PO-10jrです。
ケ-スのふちが黄色なのは、長年の使用中に落としてしまいケースに
ヒビが入ってしまったため、テ-プを巻いているからです。
2025年製は、まだケ-スに入れていません。適当なケ-スを探して
収納します。

電源には、006Pの9Vを使います。以前の「PO-10jr」も006Pを
使っていましたが、電源を切り忘れるとすぐバッテリ-が、上がってしまい
結構ストレスを感じていました。(動作電流も結構大きかった)
最近、アマゾンで、充電型の006P型電池を見つけたので、早速購入して
意外と使えるので、これを使う事にしました。
電池の充電は、USBケ-ブルを使いPCからでも充電できます。
中身は、リチュ-ム系の電池化と思います。電圧は、9Vではなく8V台です。
世の中がだいぶ進み、便利になりました。

一連のパワ-計関係の製作資料は、後ほどどこかへUPしたいと思います。
PICへの書き込みソフトも、パッキングします。
ただし、この手のパワ-計は、自分でも数台製作してみて、同じ性能に
ならないのを確認しています。
AD8307も、Dipタイプと、フラットタイプでは、ちょっと違う表示となります。
IC自体のばらつきもあり、再現性として難しい面があります。
個人的な物は、ソフト上で補正しています。これは全部には当てはまりません。

校正が問題ですが、私の場合、スペアナと自作ATTなどを使い、校正用の
0dBm発振器を製作してそれをもとに、校正しました。
発振器をつなぎ、LCDの表示が0.0dBmになるように、ICの切片調整端子に電圧を加えて、合わせました。
この方法は、0dBmはある程度正確ですが、下と上では誤差が出ます。
AD8307の特性がほぼリニアなので、それに頼っています。

後から気が付いたのですが、パワ-測定時の信号は、高調波を十分に
抑制したものでないと、高調波のエネルギ-も測定してしまいます。
無線機関係は結構LPFなどで綺麗ですが、発振器の出力は、気を付けないとだめだと思います。(パワ-計に周波数選択機能がないので)

パワ-測定は、簡単なようで奥が深く、面白いテーマだと思います。
皆さんも、挑戦してみてください。

user.png JE1AHW/内田 time.png 2025/05/04(Sun) 11:36 No.229
処理 記事No 暗証キー

- JoyfulNote -