dsPSN-SSBジェネレ-タ-のトラブルが解消しました。

95皆さん、こんにちは。
今年の夏は、猛暑を越して、酷暑ですね。
体に気を付けていきましょう。

先月書きましたが、dsPICを使ったPSN送信機に、違和感が
有りました。
その違和感とは、

1)キャリアサプレッションが取れるのですが、いまいち安定していな
  様な感じでした。
  また、パワ-を10W以上に上げると、無変調でも通過型パワ-
  計の針が、少し触れています。
  受信機で、モニタ-しても、キャリアが洩れているような音が
  聞こえません。何か、。謎の信号が出ています。

2)サイドバンドサプレッションに不満がありました。
  デジタル処理している割には、音声帯域の低いほうなどでの
  サプレッションが甘かったりしていました。
  それと、振幅調整用VRを、調整しても変化があまり感じられない
  と思っていました。ただし、スペアナで見たときは、変化が見られ
  ていました。聴感上で、変化を感じられなかったのです。

なにか「お化け」が、住んでしような感じでした。

ようやくその「お化け」の正体が分かりました。
何年も追いかけていましたが、たぶん今度の物が、正しい原因だと
思います。

原因は、D/Aを通った後のAF信号を、そのままBMへ入れていたのが、原因だと思われます。
通常だと、D/A後のAF信号を聞くと、問題なく聞こえます。
私も、開発時は、音を確認しました。

D/A後の信号には、クロック(サンプリング周波数)が乗っています。これが分かりませんでした。
通常の、音楽ですと大きな問題なく、聞こえると思います。
しかし、SSB波を作るために、バランスドミキサ-に、この様な
AF信号を加えると、キャリアバランスは取れますが、音にならない
信号があるため、サプレッションは不安定になり、「0」にはなりません。

AF信号を、90度に分けてBMに加えるのですが、クロック信号が
乗っている信号だと、サプレッションが不安定になります。
(と、思いますが)

今回、キットで出したものは、サンプリングは30KHzでやっています。そこでこの30KHzを減らすためにLPFを、入れる必要が
あります。
ただ、もう基板はできているので、簡単な手直しで済むように
CR1次フィルタ-を、回路の途中に入れてみました。
本当は、OPアンプを使ったLPFを使いたいところですが…。
ベ-スバンドは、3KHzまででなので、10倍高い周波数なので
CR1段でもある程度の、効果は望めます。
趣味レタ-のグラフを見ると、30KHzが-20dBほど減衰
しています。

現状の基板への取り付けは、写真の様に、1Kを10uFと直列に
つなぎ、コンデンサ-は、基板裏へ付けます。
コンデンサ-のグランドは、基板のレジスタ-を削ってください。

それと、出力部のOPアンプLM7171のゲイン設定用の抵抗を
4.7Kにしてください。
ここも、知恵な足りなく、ゲインを多くと思っていましたが、BWから
見ると全く間違いでした。(反省)
4.7Kでも、現在の出力は、5dBmぐらいあります。

多々これだけの改造で、キャリアサプレッションの取れ、メ-タ-も降らなくなりました。
また、サイドバンドサプレッションのも大変よく、振幅調整用VRを
動かすと、変化が見られます。

PSN送信機と言う、オ-ディオとは違った分野への活用だったので、
思わぬ出来事に出会いました。
良い勉強になりました。

知識がなかったため、何年か解決にかかりました。
胸のつかえがおりました。

ちなみに、回路定数は、OPアンプの抵抗値以外は、オリジナルの
定数でも行けます。

「画像フォルダ-」に、少し写真をUPしてあります。
  

user.png JE1AHW/内田 time.png 2023/08/04(Fri) 16:58 No.95
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