アナログダイアル表示 デジタルVFOユニットの製作      Back     

   

今回制作するVFOシステムは、

 1)発振 ・・ si5351A
 2)ディスプレ− ・・ TFT−LED
 3)コントロラ− ・・ ESP32ボ−ド

 を使用した、デジタルVFOです。

 特徴としては、左の写真の様に
 周波数表示が、アナログ・ダイアル風に
 なっていることです。
 
 今風の無線機とは違った、昭和の時代を
 感じる無線機が、作れます。

 

 アナログダイアル表示 VFOシステムは、TjLabにて開発された物です。

   TjLabを主宰する、JF3HZB/上保氏のご厚意により、各種デ−タの公開を、承諾していただきました。


CYTEC アナログ表示VFOシステム 製作例

アナログ表示デジタルVFOの製作例です。
 (クリックすると大きくなります)

 これは基板を作ったものですが、回路が

 簡単なので、蛇の目基板でも製作できます。

 試作品の、ディスプレ−は、

 制御チップに、ILI9341 を使用したものです。

 発振ユニットには、si5351A を使っています。

 後ほど、部品の詳しい説明をします。

 この製作例をもとに、説明していきます。
 (LPFは、未実装です)

 


回路図         画像はクリックすると大きくなります

全体の回路図は、左の様になります。

 発振は、クロックジェネレ−タ−の「si5351A」を使用しています。
 出力は、VFO と BFO の2系統になっています。
 VFO出力には、LPFを入れています。si5351の出力波形は、
 矩形波ですが、アナログミキサ−関係には、サイン波のほうが
 スプリアス面で有利なので、入れてあります。

  CYTEC LPF簡易設計ソフト  ・・・ Click

 また、VFO出力には、パワ−コンバイナ−を設けてあり、
 受信機/送信機 へと、アイソレ−ションを得ています。

 

 BFO出力は、LPFは入っていませんので、必要であれば、外部にLPFを設けてください。
 BFOでしたら、3次LPFで行けるかもしれません。
 BFO出力レベルは、8dBmほどあります。低レベルで良い場合は、ATT、VRなどでレベルを合わせてください。

  出力には、パワ−スプリッタ−(分配器)を、装備しています。
 これは、トランシ−バ−に使用した場合、送信/受信で分けて供給できるようにです。特に、ミキサ−の
 形式が違う場合、注入レベルが違うので、それぞれレベル変換して、気にせず使用できます。

 クロックジェネレ−タ−の、si5351Aは秋月電子通商の物を使用していますが、多で販売している同類のものが
 使用できます。(形状が違うので、基板には実装できませんが、si5351Aを使ったものであれば、使用できます 

 使用できる、TFT−LCDは、

  ILI9341_240x320
  SSD1331_64x96
  ST7735S_80x160
  ST7735S_128x160
  ST7789_135x240
  ST7789_240x240
  ST7789_240x320

 の7種類です。

 記号の見方は、 初めのアルファベット+数字の部分は、 LCDのコントロ-ルチップ(制御チップ)の、ICの名前です。
 次に続く 数字x数字 は、画面の解像度を表します。 数字が大きいほど、画面が大きくなります。

 後ほど、部品説明の所で、詳しく説明します。

 放熱器を使用していますが、VFO部の電流は、小さいのですが、LCDのバックライトがかなり流れるので、3端子レギュレタ−
 には、放熱器を使ってください。3端子レギュレタ−は、05A〜1A程度の規格の物を使います。


プリント基板         画像はクリックすると大きくなります

   メインボ-ド基板です。

 部品面からみた図になります。

 片面基板で製作した場合です。

 白いラインは、ジャンパ-線を表します。
 部品面で、配線してください。

 si5351Aは、方向がありますので、シルク印刷
 の方向で取り付けてください。

 パワ−コンバイナ−取り付けは、ヘッダ-ピンを
 立てて配線するとしっかり実装できるでしょう。

 LPF部は、中心部にコンデンサ-が、2個
 実装できるようになっています。(2Cです)

 電源部ぼ、10uF(106)は、積層セラミックコン
 使用になっています。

 

 

 ディスプレ-用基板です。
 (ILI9341専用です)

 この基板へ、ILI9341を載せる時、ディスプレ-についている
 ピンヘッダ-を、基板に仮につけてみて、反対側の取り付穴を
 基板委プロっとして、穴をあけてください。
 ピンへッダ−側をハンダ付けすると、反対側が少し浮きますので、
 ビスとナット(数個)で高さを合わせてください。

 このプリント基板は、無くても製作できます。
 メインボ-ドとの間の配線が、楽になるように製作したものです。


 LCDを直接パネルに付けて、配線しても大丈夫です。

  

 

 

   今回CYTECで試作したプリント基板のデ−タです。

    基板のデ−タは、「PCBE」ファイルです。PCBEを使って、ご覧ください。(PCBEソフトは検索すれば見つかります)


      1)メインボ−ド基板 PCBEファイル
      2)TFT−LCD基板(ILI9341用) PCBEファイル
      3)メインボ−ド部品配置図
      4)ディスプレ−部品配置図
      5)中国:プリント基板製作会社「Fusion」への、ガ−バ−デ−タ(zipファイル)  が、パッキングされています。

      Analog_Dial_Disp_Type Digital-VFOシステム プリント基板デ−タ−一式  ・・・ DownLoad
   

使用部品について

 今回使用した部品いついて、補足説明をします。

 1)ESP32

   使用したESP32ボ−ドは、秋月電子通商 の、ESP32−DevKitC−32E を使用しました。

   ESP32はいくつか販売されています。大きく分けると、基板の大きさ、WiFiのアンテナなどの違いによって、品種が違うようです。

   ボ−ドに載っているMCUは、基本的にはESP32−WROOM32ESです。(初期のボ−ド) WROOMxxと言うMCUが載っている

   ボ−ドであれば使用できます。ボ−ドの名前に、 DevKit と入っているボ−ドも使用できます。

   (詳しくは、ネットで「ESP32ノ違い」などで検索してみてください。)

 2)TFT−LCD

   使用したTFT−LCDは、ILI9341を、コントロ−ルチップに使った、解像度240x320 という物です。

   購入は、秋月電子通商で、MSP2708 というグラフィック液晶表示器です。

   今回のVFOシステムでは、多に6種類のディスプレ−が、選択しようできます。

       ILI9341_240x320  ・・ 今回使用
       SSD1331_64x96
       ST7735S_80x160
       ST7735S_128x160
       ST7789_135x240
       ST7789_240x240
       ST7789_240x320     です。

   記号の見方は、初めの英数字部が、LCDのコントロ−ルICの、名前です。
   次の、数字x数字は、画面の解像度(大きさ)です。縦 x 横 になっています。

   TFT−LCD(グラフィックLCD)を探す場合、説明にコントロ−ルチップ(IC)の名前が載っています。
   それにより、今回のシステムに使えるかを判断してください。画面は大きいほうが見栄えは良いですが、
   自分が使う無線機に合わせて、画面の大きさは決めてください。

   TFT−LCDの入手の参考に aitendo のリンクを乗せておきます。 個々のLCDは、携帯電話からの様で
   フレキシブル基板の形で端子が出ている物が多いです。よく探せば、端子が付いている者もありますので、
   コントロルチップを参考に、探してみてください。 

 3)si5351A

   クロックジェネレ−タ−のsi5351Aは、秋月電子通商より購入しました。ここからです。

   近年のIC不足から、秋月電子通商でも品切れが、続いています。
   si5351Aのボ−ドは、形状が違いますが、入手はできます。

    1)Straberry Linux(ストロベリ−リナックス)  si5351Aはここ。 10pin仕様です。ピン接続も違います。

    2)Amazon   皆さんご存知の通販。si5351Aで検索するとボ−ドが出てきます。形状が違います。

   その他、中国系通販会社も取り扱っています。

 4)ロタリ−エンコ−ダ

   今回使用しているロタリ−エンコ−ダ−は、メカニカル式ノンクリック、40パルスと言う仕様の物です。

   エンコ−ダには、メカニカル式、光学式などが使えます。
   パルス数には、制限がありませんが、スマ−トダイアル(オ−トステップ)のフィリ−ングが、かなり変わってきます。
   スマ−トダイアルの、パラメ−タを書き換えて、使いやすくして下さい。

   使用しているエンコ−ダ−は、CYTECにて取り扱っています。メ−ルにてお問い合わせください。

 5)LPF,パワ−スプリッタ−のコア−

   LPFには、T37型のコア−で、基板が設計してあります。
   LPFのコイルに、マイクロインダクタ−を使ってもOKです。多少損失が増えます。

   パワ−スプリッタ−には、フェライトビ−ズ FB801を使用しています。
   この部分は、出力端子へ直接つないで、実装しなくてもOKです。(1端子出力)

 6)3端子レギュレタ−

   3端子レギュレタ−には、500mA〜1A 程度の物を使ってください。

   LCDのバックライトがかなり電流を使います。放熱器がかなり熱くなりますが、大丈夫です。

 7)放熱器

   3端子レギュレタ−に付ける放熱器は、秋月電子通商にて購入しました。

   16x25x16mm の小型の物です。放熱器は ここ です。

 8)プリント基板

   プリント基板は、現在は用意していません。

   プリント基板のダウンロ−ド・デ−タの中に、中国の基板製作会社Fusionへ、発注できるガ−バ−デ−タを
   同封しておきました。(デ−タミスはないと思いますが、製作実績はありません)


使用デバイスDataSheet(pdfファイル)

     ESP32      ・・・  DownLoad

      ILI9341     ・・・  DownLoad

      si5351A    ・・・  DownLoad


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